Material Bricolage 3 金村修
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Material Bricolage 3 金村修

Material Bricolage 3 | Osamu Kanemura

金村修が手元の本に、夥しい数の細かいカットや書き込み、そして巧みな折込を全頁にわたり施したうえ、インスタントカメラ*1で撮影したポラロイド写真数十枚を各所に挿し木のように挟み込み制作した限定1部のアートブックMaterial Bridcolageの第3弾。
金村が支持体として選んだ本はドイツ語で書かれたバウハウスのモダニズム建築に関するもの。バウハウスはナチスの圧力によって閉鎖を余儀なくされた経緯でも知られるが、本書には至るところに検閲を想起させる文字の切り抜き。そして英語のDIE(死ぬ)と綴りが被るドイツ語定冠詞DIEの箇所と、ホロコーストの囚人番号を想像させる数字の箇所には、曰くありげに蛍光線が施されており、ポップな張り込みとは対照的に不穏な空気を漂わせている。
タイトルのBricolageとは「寄せ集めて自分で作る」の意だが、これは梅津元*2による命名。人類学者Claude Levi-Straussが著書「野生の思考」のなかで述べていた普遍的な知のあり方を例えた単語とされる。

*1 いわゆるチェキ。金村修が数十年ぶりに自腹購入したカメラとのこと。コワモテの金村とチェキの取り合わせは可愛い。
*2 埼玉県立近代美術館主任学芸員。


Killer Agent, 2021

限定1部 | 15x11cm | 144pp.