ウクライナ人写真家Boris Mikhailovがソ連崩壊時のタイミングで撮影したセルフ・ポートレイト作品集。当時、ソ連のプロパガンダに適さない写真を撮ったという理由で一度逮捕されているが、古い体制が崩れ新たなシステムに置き換えられる中、彼は一国の素顔を異なる光の下で捉えることができるようになった。ソ連という死にゆくパラダイムを擬人化し表現したのである。雄大なポーズを取りながら目に性具をはめ込み、かつらを被って浣腸される国「ボリス(=旧ソ連)」は、崩れゆくシステムの滑稽な擬人化、腐敗という寓話、インフレ、経済崩壊を表している。Tate Modernキュレーター(当時)のSimon Bakerによる論考。(版元引用)
ハードカバー。状態良好。
Mörel, 2016
限定500部 | 英語 | 33x24cm | 33plates | b&w