静岡詩 佐内正史
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静岡詩 佐内正史

SHIZUOKASHI | Masafumi Sanai

静岡市出身の佐内正史が、故郷静岡市美術館での新作展「静岡詩」に際し刊行した同名タイトル。読み込むことでできるUSEDの風合いを好む佐内。「銀河」(2018)を踏襲して背皺のできやすい見開き横位置写真の造本レイアウト、且つ今回は四六判(新書サイズ)を用いており、その意図は明確。巻末に添えられる佐内正史による散文詩のようなエッセイでは佐内が黄色を好きな理由がこっそり明かされる。
ソフトカバー。新刊。
佐内正史による直筆サイン入り。

言葉にしよう、そこが「静岡詩」の厄介なところで
始まり、最後までわからなく、まだわからないまま
歩き、続いていく、
写真はただ撮るだけでいい
写真の残像を言葉は追いかけてゆく
残像に向かっているのだから、言葉が写真に追いつく
ことは無い
言葉は写真に追いつかなくていい
言葉は写真を追いかけなくていい
言葉は「言葉の道」を歩きだす
写真と言葉は交わらず、平行線を歩き出し、
いいライバルだった。
(佐内正史)

対照 / 佐内正史, 2023

日本語 | 18x11cm | 208pp | color


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