ドイツの写真家ヴィルヘルム・シュアマンの写真集。ベルリンなどの大都市における秩序だった混沌、そしてドイツ西部・アーヘン郊外の農村風景という互いに異なる2つの要素を織り交ぜつつ、独自のパースペクティブでまとめた写真集。エントロピーとは、熱力学で物体や熱の混成度合い(乱雑さ)を示す専門用語。シュアマンがその用語をタイトルに込めた意図が推し量れる。専用スリップケースに直筆サイン及び限定500部ナンバー記入。本体ハードカバーはOnly Photography社定番ともいえる美しい写真印刷の施されたリネン生地装幀。新刊。
ヴィルヘルム・シュアマン(1946-)は、1973年にドイツで最初の写真ギャラリーを共同で立ち上げ、撤退してからは写真を撮り続けるかたわら、アーヘン工科大学の教授として写真を30年間にわたり教えていた。80年代よりドイツ有数の現代アートの個人コレクションを構築し続けていたことでも有名で、また数々手がけた展覧会キュレーションの手腕でも名が知れている人物。これまでに「DAS NOETIG(das nötig)」(1990)、「PEGEL KOELN(Pegel Köln)」(1993)の2冊の写真集を刊行している。
Only Photography, 2014
限定500部 | 英/仏/独語 | 25x32cm | 165plates | 208pp