フィンランド出身の写真家イルカ・ウィモネン(1966-)が、2000-2002年第二次インティファーダ期における、イスラエル・パレスチナの現状をドキュメントした写真集。実際ここで行なわれていたことは殺し合いであるにもかかわらず、イルカ・ウィモネンは戦慄するほどに美しい構図でそれらを切り取ってしまっている。まるで戦争映画か何かのように。首のない男性がバーで座ったままの写真もフィクションか何かのようだし、怪我人が担架で担がれている写真はまるでキリストの受難絵画のようだ。賛否の意見はあるかもしれないが、素晴らしい撮り手であることには違いなく、イルカ・ウィモネンの傑作。装幀に余計な装飾は皆無。イルカ・ウィモネンは2002年よりマグナム・フォト所属。表紙裏に恐らくエディションを示すナンバリングが付されている。ソフトカバー。状態良好。
Trolley, 2004
英語 | 25x19cm | 写真図版数60点 | 126pp. | モノクロ