1951年沖縄本島生まれ奄美大島育ちの写真家、砂守勝巳(すなもり・かつみ)が、1987年から1991年の期間に撮影した、沖縄、奄美、そしてフィリピン・マニラのカラースナップ写真集。
砂守勝巳の父は、沖縄にいたフィリピン人の軍属で、彼が8歳のときに「視界から忽然と消えた」という。占領統治下の沖縄にはそうしたフィリピン人が多くいたが、後に基地恒久化のために、沖縄の労働者を積極的に雇うようになり、その多くは職を解かれのだという。砂守と同様の境遇を持つ、アメリカ兵との混血児らによる沖縄ロック、ボクサーたち、そして夜の世界の住人たち…。自らの運命をたぐるように切り取っていった写真の数々。
本書巻末CVによると、砂守勝巳には他に「カマ・ティダ-大阪西成」「オキナワン・シャウト」といった写真集がある。鈴木一誌と蒲谷孝夫によるブックデザイン。第15回土門拳賞受賞作品。1996年度日本写真協会新人賞受賞作品。また、どういうわけか日本図書館協会・全国学校図書館協議会各選定図書にも指定されている。
ハードカバー。帯付き。状態良好。
クレオ, 1995
初版1刷 | 31x24cm | 114plates | color