これはもう冒頭から面白い。1ページだけのテキストなのだが、写真史に「ニュートポグラフィクス」という名称を強く刻んだ「New Topographics: Photographs of a Man-altered Landscapes (1975)」展が開催された会場のGeorge Eastman Houseにおいて、若い来場者二人に試みた当時のインタビュー録音を字起こししたものがあるのだ。展示作品に強い拒絶反応を示す女性と、ひどく困惑しながらも何故か惹かれている男性との会話なのだが、これら「退屈極まりない写真」が、1975年という時代の人々にどのようなインパクトを与えたのかがとてもよく理解できる。続いて、CCPの主席キュレーターBritt Salvesenと、George Eastman HouseのキュレーターAlison Nordstromによる論考2作、そして写真図版についても、1975年の展示作品とほぼ同じラインナップが、素晴らしい出来栄えの印刷により再現される。当時のカタログの複写も収録。
ハードカバー。状態良好。美本。

Robert Adams, Lewis Baltz, Bernd and Hilla Becher, Joe Deal, Frank Gohlke, Nicholas Nixon, John Schott, Stephen Shore, Henry Wessel, Jr.

Steidl and CCP (Center for Creative Photography) in cooporation with George Eastman House, 2009

初版 | 英語 | 25x30cm | 303pp.