Salt Lake | Boris Mikhailov
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Salt Lake | Boris Mikhailov

ソルト・レイク | ボリス・ミハイロフ

ウクライナの写真家Boris Mikhailovが、ペレストロイカ以前の1986年に、同国東部の町スラヴャンスク近郊にある塩湖(Salt Lake)を撮影した写真集。もともとソーダ水工場のあった場所らしく、遠くに煙突が見えたり、ゴミがぷかぷか浮いてたりして、リゾート的雰囲気とはかけ離れているものの、日本の温泉のように庶民が憩うスポットとなっている様子。ソ連邦時代の暗いイメージはここにはなく、人々の笑顔で満ち溢れている。
しかし、今日となっては二重三重の意味を帯びてくる。そう、本書の刊行後に勃発した2014年のウクライナ騒乱。ここスラビャンスクは、ウクライナ治安部隊と親ロシア派との間で激しい戦闘が繰り広げられた場所。また、チェルノブイリは同国北部にあり、原発事故は、この1986年に起こっている。となると、巻頭に記載の「UKRAINE 1986」という文字がまた別のコンテキストを帯びはじめ、セピア色が妙なノスタルジーを誘いだす。装幀デザインは、Boris Mikhailov自ら仕上げたアルバム本を複写したような印刷となっている。
ハードカバー。表紙エッジに若干の擦れ傷。それ以外は良好。


Steidl / Pace MacGill Gallery, 2002

英語 | 30x40cm | モノクロ

     
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