赤いゴーヤー 比嘉豊光
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赤いゴーヤー 比嘉豊光

Toyomitsu Higa 1970-1972

1950年沖縄生まれの写真家比嘉豊光(ひが・とよみつ)が、1970-72年にかけ琉球大学在学中に、当時復帰に向け揺れ動く沖縄の姿を記録した写真集。基地雇用経済下の基地撤去運動という現在まで続く矛盾の中、全軍労闘争に参加し写真を撮る比嘉自身も、軍雇用の父の稼ぐドルで大学に通う身分で有り続ける。土地の祭祀に従事する人々、耕作地を耕す人々、全軍労の若者たち、歓楽街で働く女性たち…、観るものを強く揺さぶる写真である一方、東松照明も指摘しているように、どこか重層的で切れ切れの印象を与えるのはそれだろう。「赤いゴーヤー」とは、本来緑であるゴーヤーが熟しきって真っ黄色になってしまった中にある赤い果実部分。ソフトカバー。表紙エッジに微小な擦れ。僅かに煙草臭あり。

ゆめあーる, 2004

21x15cm | [359]pp. | モノクロ


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