瀬戸内海 緑川洋一
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瀬戸内海 緑川洋一

Seto Inland Sea | Yoichi Midorikawa

歯科医を生業としつつ生涯アマチュアとして写真を取り続けた戦前戦後にかけて活躍した写真家緑川洋一(1915-2001)の代表作。郷里岡山県虫明にある自宅眼前に広がる風景を写した瀬戸内の写真で構成され、とくに長時間露光やフィルター、そして光を乱反射する海面を利用した万華鏡のように鮮やかな内海の写真はつとに有名。自宅眼前に広がる風景というと、太平洋を超えて、アメリカの写真家Richard Misrachが自宅庭から撮影したサンフランシスコ湾Golden Gate Bridgeの写真シリーズが思い出される。いずれにせよ、こうした日本の長い海岸線を手がかりに、日本の風土、人々の営みを見つめた視線は、やはり日本写真の太く長い系譜として綿々と連なっている。緑川洋一は本書で日本写真批評家協会賞、日本写真家協会作家賞などを受賞。伊藤逸平によるエッセイ「瀬戸内海の世界」所収。
ハードカバー。二重カバー/スリップケース/ケース蓋付属。表紙カバーのエッジに微小な痛み。一部ページの端に折れ跡/極微小の破れ。
緑川洋一による毛筆署名入り。

美術出版社, 1962

初版 | 35x25cm


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