腐食してしまったネガをプリントした異色の写真集。化学変化を起こし、焼け爛れたような紋様が、有機体のような生々しさを持つ。元々のプリントは、ワークショップ写真学校で沖縄を撮影した際のものが中心とのこと。タイトル及び奥付以外にテキストは無い。紙は銀塩の耀きを強調させる光沢のあるものを使っているよう。「時間が経つことによって、撮った写真やフィルムの映像が消されたり、侵されたりするのは、実は負のことじゃなくて、栄養を吸ったわけですよ」(荒木経惟)。ハードカバー。帯付き。状態良好。
青土社, 1997
初版1刷 | 19x24cm | 写真図版184点 | 184pp. | モノクロ