雲の切れ間から太陽の光がシャワー状に降り注ぐ、あの幻想的な光景。専門用語だと薄明光線(はくめいこうせん, crepuscular rays)というらしい。西洋だと「天使の梯子」なる美しい名称でも呼ばれている。写真家の濱田祐史(はまだゆうじ 1979-)は、煙を炊き、光を可視化させることによって、この光線を都市空間の中に人工的に描き出し、完成度の高い一連の美しい作品群に仕上げた。2005-2006に「Pulsar」として制作、2013年にP.G.I.で発表したものとなる。濱田祐史は海外でも注目を浴びる新進の写真家のひとりとして知られ、特に本書はParis Photo-Aperture Photo Book AwardのThe first photo book 2014でもノミネートされている(2014年10月時点)。
限定700部。スリップケース装ソフトカバー。スリップケースの縁に極わずかなヤケ。
lemon books, 2014
限定700部 | 26x37cm | 28plates | 64pp | color