移住 露口啓二
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移住 露口啓二

Migration | Keiji Tsuyuguchi

ユーラシア大陸から海を隔てた東に位置する列島に、近代天皇制を枠組みとした国家が成立し、現在まで、さまざまな状況下で移住を強いられた人たちが絶えず生み出されてきた。シリーズ「移住」において写真が捉えようとするもののひとつは、移住を余儀なくされた人たちがもともと住んでいた地と、その人たちが移り住んだ北方の島である。誕生したばかりの国家によって「北海道」と名づけられたその島は、先住民族アイヌともどもその国家に編入され、内地からの植民の対象となった。同時にそこでは数多くのアイヌの強制移住が常態化されもした。加えて、近代国家成立後に設置され、この移住に強くかかわった「開拓使」と呼ばれた官庁が置かれた東京と札幌という都市の一部、鉱山産業により形成され、その衰退と消滅に直面している諸地域、これらの諸領域を写真で捉えることが本書の主な軸をなしている。(作家サイトより)
ソフトカバー。シュリンク未開封。

赤々舎, 2024

30x22cm | 336pp

¥ 6,600 (税込)