消逝的世界 岡原功祐 第2版
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消逝的世界 岡原功祐 第2版

Vanishing Existence: Forgotten Leprosy Villages in China | Kosuke Okahara (2nd ed.)

【11月発売予定 予約販売 入荷後発送となります】
岡原功祐が2013年に限定100部で制作刊行した彼の初期写真集のひとつを、2024年パリ・チェルヌスキ美術館での個展「Vanishing Existence」に合わせて再販。11年ぶりの第2版には、初版には無かったアーカイバル・ピグメント・プリントが付属。阿波地方の伝統的な和紙に手作業で制作した、非常にこだわりの詰まった1冊となる。

WHO報告では既に中国で撲滅したとされるハンセン病。しかしその病から回復した人々が、依然その外見から差別偏見の対象となったまま、人里遠く離れた地に強制隔離された集落があると伝え聞いた岡原功祐が、遠路その村を訪れ、人々の記憶から消え逝く運命のもと静かに隠棲する人々を写真におさめてゆく。限定100部ナンバー入り。岡原功祐による直筆サイン及び押印。

山を超え、川を超え、林の奥深くに進んだところにその村はあった。
「あんな恐ろしいところによく行くね」
村の場所を尋ねると、川のこちら側に住む女性は言った。
(本書より)

あとがき: 西尾雄志
題字・地図: 市野美怜
紙:阿波紙・楮
表紙:新だん紙
表紙裏打ち:西の内和紙
表紙裏打ちに使用された「西の内和紙」は、茨城県で生産され、古くは水戸藩御用達でもあった紙で、書いたものなどが滲まない、強度の高い和紙であるとのこと。

以下版元より引用
「消逝的世界」について
ハンセン病は、最古の病気の一つと言われており、アレクサンダー大王の時代にも記録が残っています。また、孔子の論語の中にも出てきます。この写真集の内容と合致するために、デザインや題字、製本方法、使用している紙の種類など、すべて具体的に「これ」というものを選ばなければなりませんでした。また写真の印刷以外、一切機械を使わなず全て伝統的な手作業で正確に制作されています。ヨルグ・コルバーグ氏からは「まるで宝物のような一冊」と評され、そのデザインと内容が調和していることでも評価を受けました。

デザインと制作プロセス
この本のデザインをする上で、中国の古文書の雰囲気を忠実に再現できるように多くの時間を費やしました。阿波地方の和紙は、その美しい質感と高品質が求められる写真集にぴったりであり、古書のような触感を再現しています。製本は全て手作業で行われ、伝統的な技術を用いています。このため、100部しか制作できない非常に限定的な一冊です。

題字について
本のタイトルは、書家・市野美怜さんに仕上げていただきました。写真とその背後にある物語を丁寧に考慮しながら、カバーにふさわしい書を書いてくださいました。

Backyard Project(岡原功祐), 2024

第2版限定100部 | 21x15cm | 40pp | b&w

¥ 20,000 (税込)


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